Azure AD で Windows 仮想マシンへログイン

RDP 接続する場合

概要

Azure AD のお作法的なものに慣れていないこともあって、少し手間取ったのでメモ。

  • 設定
  • 接続
  • その他

設定

仮想マシン側の設定

機能の追加

VM 作成時に「管理」タブで「Azure AD でログインする」を選択することで各種設定が行われる。後からでも変更できるが、Azure CLI 等が必要なもよう(2021-06 時点)。

仮想マシン作成時に「Azure AD ログインする」にチェックしている画面

ロールの割り当て

作成後、RDP 接続に使いたいユーザーへ「仮想マシンのユーザーログイン」か「仮想マシンの管理者ログイン」ロールを割り当てる。

クライアント PC 側の設定

RDP で Azure AD の資格情報を使う場合、クライアント側にも追加の設定が必要となるが、時期や Windows のバージョン、オンプレミスの AD に参加しているか等で必要な要件が異なる。

Windows 10 Pro 以上でオンプレミスの AD がなければクライアント PC を Azure AD のデバイスへ「参加」させるのが簡単。Windows 10 Home でも 20H1 以降であれば、デバイスへ「登録」で RDP 接続ができるようになる。

参考: Azure Active Directory を使用して Azure 内の Windows 仮想マシンにサインインする | Microsoft Docs

Windows 10 Home を Azure AD へ登録する

デバイスの「参加」はネット上に情報が多いので、Home(20H2)を「登録」した場合の操作。

  • 「設定」「アカウント」「職場または学校にアクセスする」から「接続」を選択
  • 「このデバイスを Azure Active Directory へ参加させる」は表示されないが、メールアドレスに Azure の ID を入力して進める
  • サインインするだけでとくに確認事項はなく終了する

登録が完了すると以下のような画面が表示される。

Azure へ登録した後の画面

Azure portal で確認すると「registered」となる。

Azure protal でデバイスを確認している画面

接続と切断

RDP 接続する

資格情報

「登録」したデバイスから接続を開始し、資格情報を入力するときにAzureAD\ を付加する。

資格情報入力で「Azure\」を付加している画面

リモートコンピューターの ID

Kerberos 認証にはなっていないので、おなじみの警告が出る(「参加」したデバイスからでも同様)。

RDP 接続時の警告

接続完了

RDP 接続完了後の画面

切断

  • 通常の RDP と同じ(スタートメニューなどから切断する)
  • RDS のような外部からの切断や挙動の指定はできないもよう
  • 「My Account」「セキュリティ情報」から「すべてサインアウトしてください」を選択してもサインアウトされない

その他

課題

継続して利用する場合、以下の点は不便なので回避したい。

  • 「電話によるサインイン」を有効にしているユーザーでもパスワードを求められる

    • 条件付きアクセスで回避できる可能性はあるが未検証
  • 接続時にリモートコンピューター(仮想マシン)の ID 確認が必要

    • Azure AD の設定で回避できないか?
  • 利用できるクライアント環境が限定される

    • 管理されたデバイスに限定されるのは良いのだが、できれば Android の Remote Desktop も使いたい